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さよなら生理痛 外来

■女性の内性器の位置(横からみたところ)
女性の内性器の位置(横からみたところ)
■子宮と卵巣の構造
子宮と卵巣の構造

男性と違う生殖器を持ち、妊娠・出産という大切な役割を果たす機能をもった女性の身体。
まさに「産める身体」ゆえに、デリケートで複雑、生命の神秘を感じてしまいます。

自分の身体のしくみについてきちんと知ることで、SOSのサインをキャッチしたり、病気の予防もできます。一生のおつきあいなので、身体とのいい関係をつくっていきたいですね。

妊娠・出産の舞台となる「内性器」

女性の性器は、外から見える外性器と、身体の内部にある内性器とに分けられます。妊娠・出産の舞台となる内性器は、子宮、卵巣、卵管、腟などからなり、骨盤に両側を挟まれて守られています。また、骨盤底筋という筋肉がハンモックのように広がって、子宮や腟を支えています。

卵子をストックし、女性ホルモンを分泌する「卵巣」

卵巣は、親指大の小さな臓器です。ここには、卵胞という袋に包まれた卵子がたくさん詰まっていて、毎月1個ずつ卵巣から腹腔内へ飛び出します。それが排卵です。飛び出た卵子は、卵管の先端にある卵管采から取り込まれ、卵管内で精子と出会うのを待ちます。
また、卵巣は、妊娠や生理をコントロールする2種類の女性ホルモン、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)を作り出し、分泌する役割も担っています。

受精卵を育てるベッドルーム「子宮」

子宮は洋梨を逆さにしたような形の袋状の臓器で、上部は卵管、下部は腟とつながっています。通常の状態では鶏卵くらいの大きさですが、妊娠中には胎児を育むベッドとなるため大きく変形します。このように子宮が伸び縮みできるのは、子宮筋層という筋肉でできているからです。子宮の内側は、子宮内膜という粘膜に覆われています。

生理のしくみ

生理の仕組み図

生理は、不要になった子宮内膜の排出

女性のカラダは約1ヵ月に1回、卵巣から卵子を排出します(排卵)。また、それに合わせて子宮内膜を厚くし、受け入れ態勢を整えて受精卵を待ちます。
ところが、卵子が受精しなかった場合は準備した子宮内膜がいらなくなり、はがれて体外に排出されます。これが生理です。

生理は、女性ホルモンの影響で起こる

排卵と生理のサイクルに大きな影響を及ぼしているのが、2種類の女性ホルモンです。生理が終わってから排卵までは卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が多い時期で、「卵胞期」と呼ばれます。また、排卵後から生理までは黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が多くなり、「黄体期」と呼ばれます。

生理周期 生理周期

生理痛の原因と病気・・・

同じ女性でも体格も性格もちがいます。生理も人それぞれ、個人差があります。でも病気が隠れている場合もあるので異常の目安を知り、不安を感じるようなら婦人科に相談に行きましょう。

正常な生理

周期は25~38日間。ずれても予定日の前後2~5日程度なら正常です。精神的なストレスで1週間ぐらいずれることもあります。生理の期間は3~7日間。量は20~140mL。生理痛はいつもの日常生活が送れ、市販の鎮痛薬でやわらぐ程度なら心配はありません。

生理痛の原因

ひと言で生理痛といっても、痛みの程度、症状、痛む場所など、同じ女性であっても千差万別。一人ひとりが別々の生理痛を、毎月経験しているといってもいいくらいです。ではなぜ生理痛は起こるのでしょう。特に大きな要因となっているのは「プロスタグランジン」という物質です。

月経前 症状
女性ホルモンの一つ、黄体ホルモンの分泌量は排卵後、急激に増え、受精卵が着床せず生理が起こると一気に減ります。この大きな変化で、身体をコントロールする自律神経がバランスをくずし、頭痛や胃痛、イライラなどの不調を引き起こします。また黄体ホルモンは乳腺を発達させる、体温を上げる、体内の水分を引き出すなどの作用もあるため、乳房が痛くなったり、だるさや下半身のむくみも起こりやすくなります。生理の1~2週間前から生理が始まるまであらわれるこれらの症状は「月経前症候群(PMS)」と呼ばれています。
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月経前半 症状
生理直前から前半まで、プロスタグランジンという物質が急に増えます。この物質は子宮の収縮を促して生理の経血を身体の外に排出する役割を果たします。この量が多すぎると収縮が強くなりキリキリとした痛みが発生します。血管を収縮させる作用もあるので、腰痛やだるさ、冷えがひどくなります。さらに胃腸の動きにも影響を与え、吐き気や下痢の原因にも。実は陣痛のときの痛みもこのプロスタグランジンが原因です。また、生理痛のある女性では、子宮内膜や経血に含まれるプロスタグランジンの量が生理痛のない女性より多いこともわかっています。 
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月経後半 症状
うっ血とは血液の流れが滞ること。骨盤を中心に血液の流れが悪くなり、下腹部の鈍痛や腰回りの重苦しい感覚を引き起こします。軽い生理痛なら、このうっ血をとることで改善できます。半身浴で身体を温める、血行をよくする食事を心がけるなど、生活のなかで実践できることがあります。

月経前症候群(PMS)   月経困難症
おなかのはりやイライラなどが月経の3~10日前にあらわれ、月経が始まると軽減・消失します。身体的症状だけでなく精神的な症状が強くあらわれることもあります。月経のある女性の3~5%にみられます。はっきりとしてた原因はわかっていませんが、ホルモンバランスの乱れやストレスが誘因といわれています。   下腹部痛や腰痛などが月経に前後してあらわれます。月経のある女性の30%にみられます。子宮筋腫や子宮内膜症などの病気が原因となっている場合、病気の治療が必要です。特別な病気がない場合、子宮内膜で作られる痛みの物質(プロスタグランジン)により子宮が収縮して腹痛が起きたり、全身に作用して下痢、はき気、頭痛などが起きます。

生理痛軽減体操

生理痛をやわらげてからだもココロもリセットしよう!

生理痛軽減体操
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生理痛軽減体操
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生理痛の治療

月経前症候群(PMS)の治療について

ほとんどの女性が、月経周期に合わせて腹痛や頭痛など何らかの不快な症状があらわれますが、日常生活に支障をきたすほど、つらい症状がある場合には治療が必要です。

1.非薬物療法
(カウンセリング・認知行動療法、食事療法、健康食品・サプリメント、有酸素運動、趣味・・・)
2.SSRls(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)
3.ホルモン療法
経口避妊薬(OC)・EP合剤(ヤーズ配合錠)
プロゲストーゲン
ダナゾール
GnRHアゴニスト
抗プロラクチン薬
4.漢方治療・ハーブ療法
5.ビタミン療法(vitamin B6など)
6.対症療法
向精神薬(抗うつ薬、抗不安薬、スルピリド)
睡眠導入剤(スピロノラクトン)
トリプタン系薬剤(片頭痛治療薬)
NSAIDs
胃腸薬
7.外科的療法
両側卵巣摘出術

月経前症候群(PMS)の治療について

月経前症候群(PMS)の治療

月経困難症とは?

生理痛がひどくて起きていられないようになり、学校や仕事に行けなくなったり、日常生活に支障をきたしたりする場合を月経困難症といいます。おもな症状は、生理中の下腹部痛、腰痛、背中の痛み、頭痛、吐き気など。便秘や下痢、寒気や発熱、貧血を伴うことや、生理の量や期間に異常を感じる場合もあります。月経困難症には、機能性と器質性の2種類があり、病気が原因の場合もあるので、生理痛などの症状がある人は婦人科で相談することをおすすめします。

機能性月経困難症

特に原因となる病気がないものを機能性月経困難症といいます。この生理痛は子宮の収縮が強く起こるために感じるもので、生理の始まった日に感じることが多いようです。特に十代の若い女性に多く、歳を重ねると弱くなっていくのが特徴です。生理の出血量が多い生理の初日から2日目に特に強い生理痛がみられます。

器質性月経困難症

生理痛が長く続く場合や、生理後まで続く場合は、子宮に何らかの病気がある可能性が高くなります。また、急に生理痛が起こるようになった場合も注意が必要です。多くは20代以上で起こり、加齢とともに強まっていく傾向があります。
月経困難症器質性月経困難症を引き起こす三大疾患は、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症です。まれに、子宮や卵管、卵巣の感染症である骨盤腹膜炎により症状が出ることもありますが、この場合は生理に関係なく腹痛などが起こります。また、子宮筋腫は、生理に関係なく痛みを起こすこともあります。

月経困難症の薬剤治療(概略)

月経困難症治療

月経困難症の薬剤治療

  長所 短所
鎮痛剤 即効性がある
経済的負担が少ない
消火器症状
アスピリン喘息患者に使用できない
血小板減少症
GnRH
アナログ療法
無月経に伴う月経痛の消失
注射剤であれば月1回の投与でよい
長期間(6ヶ月以上)の投薬ができない
低エストロゲン症状
骨粗鬆症
経済的負担が大きい
EP合剤 治療後すぐに妊娠が可能
長期間の服用が可能
体重増加
血栓症の危険性
臓機能障害
ダナゾール 子宮内膜症への直接作用
経済的負担が少ない
体重増加
男性化徴候(にきび、嗄声など)
漢方療法 薬剤の選択肢が多い
長期間の投与が可能
副作用が少ない
薬剤選択が難しい
治療効果の個人差が大きい

月経困難症に使用される製剤

非ステロイド抗炎症薬
(NSAIDs)
子宮内膜で産生され月経痛の原因となるプロタグランジン(PG)の産生抑制。第1選択薬となる。
経口避妊薬、EP※製剤 排卵抑制作用、子宮内膜増殖抑制作用によるPGの産生を抑制する
子宮収縮抑制剤
(臭化ブチルスコポラミン)
月経痛の原因の1つとなる子宮の過収縮に伴う嘘血に対して使用。
漢方薬 PG産生を抑制する芍薬を含有芍薬甘草湯、当帰芍薬散、桂皮茯苓丸などが使用される
GnRHアゴニスト 月経困難症に使用する薬剤ではないが、NSAIDs無効の場合に使用を考慮する。
(保険適応は、子宮内膜症等)
レボノルゲストレル放出
子宮内避妊システム(IUS)
ボノルゲストレルの作用による子宮内膜症が萎縮するため、月経痛が軽減する。(保険適用なし)

※EP製剤:卵胞ホルモンと黄体ホルモンの配合剤 

あなたのミカタの治療法

鎮痛剤
下腹部通や腰痛、頭痛などの痛みの軽減に使います。
早めの服用が効果的です。
女性ホルモン薬
花排卵や子宮内膜が厚くなることを抑えることによって痛みの物質(プロスタグランジンなど)の過剰な産生を抑え、生理痛や腰痛などの症状を改善します。
飲み方は、毎日1錠、決まった時間に錠剤シートに記載されて順番どおりにのみ、28日間を1周期とし、29日目から次のシートを飲み始めます。
また、飲んでいる間は、生理不順も改善され、周期が安定します。
抗不安薬
イライラ、憂鬱、不眠、不安感など、精神的な症状が強い場合に使います。
その他の薬
漢方薬、利尿剤、ビタミン薬なども症状に合わせて使います。
カウンセリング
面談を通して病気への理解を深め、対処法を考えたり、不安感を軽減して精神的にサポートします。

上手な付き合い方

バランスのとれた食事
日ごろから決まった時間にきちんと食べることは大切ですが、とくに症状がでる時期はビタミンとミネラルを多く含む糖類や海草、野菜をたくさん取りましょう。
ひかえた方がいいのは、甘いもの、塩分や脂の多いもの、インスタント職hん、カフェイン、アルコール類などです。
からだを動かす
ウォーキングやエアロビクス、水泳などの全身運動は血行を良くし、気分転換にも役立ちます。でも、つらい時期には無理に動かすのではなく、手軽に楽しめる散歩などからはじめましょう。ストレッチやヨガなど自分に合った運動を日ごろからつづけていると、より効果的です。
リラクゼーション
花

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